【3Dプリンター】チューブの中でフィラメントが折れて詰まった!解決手順と「なぜ折れるのか」の徹底考察

【3Dプリンター】チューブの中でフィラメントが折れて詰まった!解決手順と「なぜ折れるのか」の徹底考察 3Dプリンター

こんにちは、深夜です。

3Dプリンターを日々動かしていると、様々なトラブルに遭遇します。ノズル詰まりやベッドの定着不良などは定番ですが、今回は今まで経験した中でトップクラスに地味で、かつ最高に厄介なトラブルに見舞われました。

それは、「フィラメントが、プリンターへ送るガイドチューブ(テフロンチューブ)の真っ只中でバキバキに折れて、取り出せなくなった」という問題です。

今回は、この絶望的なチューブ内フィラメント折れを解決した試行錯誤のプロセスと、絶対に知っておくべき力技のコツ、そして「なぜチューブの中で折れてしまうのか」という原因と対策についてまとめました!

チューブの中でフィラメントが完全に孤立する絶望

通常、印刷途中でフィラメント切れが発生した場合は、エクストルーダー側かリール側どちらかに端が出ているため、それを引っ張れば簡単に引き抜くことができます。しかし、今回は運悪くチューブの「ど真ん中」でフィラメントが折れてしまいました。

チューブの両側から完全にフィラメントの端が隠れてしまい、手で掴んで引っ張ることが一切できない「完全な孤立状態」です。

手で押し出そうとするも、ビクともしない硬さ

まず思いついたのが、チューブの片側から「新しいフィラメント」を差し込んで、トコロテンの要領で折れたフィラメントをグイグイと押し出す方法です。

ところが、いざ新しいフィラメントを挿入して手で押し出そうとしても、チューブ内部の摩擦抵抗が強すぎてちっとも動きません。手作業で全力で押し込もうと意外と固くて手が滑ってしまい、全く力を伝えることができませんでした。

ペンチを使った「極短ショートグリップ押し出し法」での救出

素手では力が足りず、フィラメントもたわんでしまうため、工具を使うことにしました。使用したのは、DIYの相棒である「ペンチ」です。

新しいフィラメントをペンチの先端でガッチリと挟み、テコの要領も使いながらチューブへ押し込んでいきます。しかし、ここでも重要な教訓(失敗)を得ました。

ペンチで挟む位置がチューブの入り口から少しでも離れていると、強い力を加えた瞬間に「パキッ」とフィラメントが虚しく折れてしまいます(1敗)。

【解決のコツ】
ペンチでフィラメントを掴むときは、「チューブの差し込み口から、わずか3〜5ミリ程度」のごく短い隙間を狙って挟みます。このショートグリップの状態でグッと一瞬力を込めて押し込み、動いたらまたペンチを3ミリ手前に戻して掴み直す、という細かなピストン運動を繰り返します。

こうすることで、フィラメントが左右に折れ曲がることなく、ペンチの強力なグリップ力がダイレクトにチューブ内部へと伝わり、あんなに固かったフィラメントが少しずつ「ズリッ…ズリッ…」と奥へ進み始めました!

そのまま地道に押し進めた結果、ついに反対側のチューブ出口から、折れ曲がった細切れのフィラメントたちがボロボロと脱出してきました!

引っかかっていた部分を抜いてみると、写真の通りかなりの量がチューブの中で細切れに折れて蓄積していたことが分かります。これでは手で押して通るはずがありませんでした。

なぜチューブの中でフィラメントが折れてしまうのか?

無事にチューブは開通しましたが、そもそもなぜこんな場所でフィラメントがバキバキに折れてしまうのでしょうか。原因を調査したところ、以下の3つの要因が重なった結果だと分かりました。

フィラメントの「吸湿」による脆化(ぜいか)

特にPLAやPETGなどのフィラメントは、空気中の水分を吸う(吸湿する)と弾力性が失われ、非常に脆く折れやすい性質に変化してしまいます。乾燥しているフィラメントならチューブのカーブに合わせてしなやかに曲がりますが、湿気ったフィラメントは少しのテンションでパキッと割れてしまいます。

チューブの配置による「急激なカーブ」

プリンターのヘッドが激しく往復運動する際、ガイドチューブの特定の箇所に無理な負荷や「鋭い曲がり角」が発生していると、そのストレスポイントでフィラメントがポッキリと折れやすくなるようです。

印刷停止状態での「長期間の放置」

印刷をしないまま、プリンターにフィラメントをセットした状態で数週間放置すると、常にチューブのカーブに沿って一定の折り曲げテンションがかかり続けます。この状態に湿気が加わると、触れてもいないのにチューブの中で自然に破断してしまうのです。

チューブ内フィラメント折れを防ぐ予防策と対処まとめ

万が一、チューブの中でフィラメントが折れてしまった場合は、以下のステップで冷静に対処しましょう。

  1. チューブの両端をプリンター・エクストルーダーから取り外す。(※繋がったままだとノズル側の抵抗も加わって絶対に押し出せません)
  2. 余っている新しいフィラメントとペンチを用意する。
  3. チューブの入り口から3〜5mmの超至近距離でフィラメントをペンチで掴み、ピストン運動の要領で少しずつ押し出す。(絶対に長い距離で掴んで力を入れないこと!)

そして最大の予防策は、やはり「フィラメントの防湿管理」と、「長期間印刷しないときはフィラメントを抜いてドライボックスに回収しておくこと」です。これを徹底するだけで、チューブ内の破断トラブルはかなり抑えることができます。

もし皆さんのプリンターで「なぜかフィラメントが送られないな?」と思ったら、ガイドチューブの中を透かして確認してみてください。意外と中でフィラメントが迷子になって折れているかもしれません。

それでは、また次回の試行錯誤ラボでお会いしましょう!

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